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鮨美浜のカウンターで聞こえた「つぶやき」をお届けします
美浜のカウンターに座ってじっくりと加賀の菊酒「手取川」を飲んでいたら、お店のことやご当地美川の自慢話の「つぶやき」が聞こえてきました。
美川漁港からの朝とれのお魚自慢を筆頭に、美川には伏流水の話もあり、野鳥・川釣り・海釣りとにかく話題満載でした。もちろん山長の大将の腕は天下一品!
自然がいっぱいの美川で、鮨美浜のお寿司を堪能した満足な一時をみなさんに「おっそわけ」(美川弁でお裾分けの意味)します。
「美川まで食べに行きたい寿司がある。」いつごろからかこんな風に言われるようになりました。
会社の後輩(金沢市中心部に住む女子社員)からも「最近ご無沙汰しているけど、前はよく美川に通っとった。」そして、遠くを見るような視線で「またいきたいな~。」とつづいたそうな。
それってもしかして何のご自慢話?
【大将】
金沢でも3本の指に数えられるという寿司屋で筆頭板前だった伊藤浩佳寿さん。
そういえば今の「美浜の味」は「金沢のあのお店の味」と共通していると以前から感じていた。
「おまかせにぎり1人前!」と頼むと、大将から気合の入った「ヨシャ!」の声とともに拍手が響きます。
【釣りのメッカ・手取川】
美川は手取川の河口。春はスベリ、夏はアユ、秋は鮭が遡上する釣りのメッカ。山長のカウンターでも釣り談義が炸裂します。
特に平成12年から始まった「手取川サケ有効利用調査実行委員会」から公募されるサーモンフィッシングには全国からの応募があって1500人の釣り人が手取川を訪れ80センチを越える大物を釣り上げるとか。
そのほかにも休日になると「カワギス釣り」を楽しむ家族ずれが取れたてを天ぷらにして食する光景をよく目にします。もちろんその帰りには家族で美浜にお立ち寄り。
【野鳥の宝庫・手取川】
手取川の河口には渡りの鳥がやってきてしばし羽を休める休憩地とか。その数約120種、日本でお目にかかれる多くの種類の鳥がこの手取川で見られます。
特に雄が雌に食事をプレゼントする「コアジサシ」(環境省レッドデーターブック絶滅危惧II類)のコロニーは全国に26箇所しかない希少価値のあるもの。5月~9月にかけて卵を産み集団でコロニーをカラスなどの外敵から守りながら子育てをするその姿は賞賛に値する。
このコロニーは山長のすぐそばにあるとか。「遠くから見るだけで、中に入らないでくださいネ」との声がつづきました。
【伏流水の町・美川】
2008年に環境省より「白山美川伏流水群」は平成の名水百選に指定された。ペットポトルを持ってこの伏流水を汲みに来る近隣住民の姿をよくみかけます。
白山山頂から約42キロ、手取川の伏流水としては最も山頂から遠く海岸線付近で湧きあがるこの伏流水は「安産川」(やすまるかわ)を作り、底には清水に生きる「トミヨ」(石川県レッドデータブックでは絶滅危惧Ⅰ類に分類)が生息しているとのこと。
ふぐの子(卵巣)の毒をも消す「美川のこんかずけ」で有名な発酵業者のみなさんも「こんかづけ」の生産工程の各所でこの伏流水を活用しているとのこと。
美川の水・気候風土・漁港・人が相まってこの「こんかづけ文化」が発展したとか。
美浜の超目玉メニュー「ふぐの子巻き」。猛毒を持つ【ふぐの子(卵巣)】を3年の月日をかけて発酵・熟成させ無毒化した伝統の珍味を巻き込んであるそうな。うむ~・美味。
【美川漁港「幸福丸」】
美浜では美川漁港に所属する「幸福丸」と連携して朝とれ魚をさばいた寿司ネタが並ぶ。10キロ物の鯛・ヒラメなどを中心にイワシなどの青物もとっても旨い!イワシは古くから美川でよく取れた逸品で「海のニンジン」とも言われる栄養価の高い食材!塩茹で・和え物・コブ〆などなど大将の腕が鳴る。
「美川の漁港は特に冬場は海が荒れると漁に出れない日が続く」。と「幸福丸」の船長の福岡さんの弁。
漁に出れない日は大将の目利きで金沢漁港からしっかり入荷して万全の構えでお客様をお出迎え!
そして今日も美川の美浜に、
大将の気合の入った「ヨシャ!」の声が響く!
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